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課税価格の決定方法④ ー弁護士兼通関士による税関事後調査対応ー

目次

以前「課税価格の決定方法①」において、原則的な課税価格の決定方法は、課税価格=取引価格=現実支払価格+加算要素であると説明しました。そして、「課税価格の決定方法③」では、現実支払価格について説明しています。
そこで、今日は、上記「加算要素」について説明します。

●加算要素(関税定率法4条第1項1号から5号)
加算要素とは、次に列挙する運賃、手数料、費用等の額のことをいいます。
これらの要素は、現実支払価格に含まれていない限度において、課税価格に加算され、その加算額の算定は、客観的かつ数値化された資料に基づいて行われます。そのため、そのような資料がないときは、原則的な課税価格の決定方法によることができない貨物として、関税定率法第4条の2以降の方法により課税価格が算定されることとなります(関税定率法基本通達4-7)。

(1)輸入港までの運賃等
輸入港までの運賃等とは、輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用をいいます。

(2)輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される手数料又は容器、包装等の費用

(3)輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして直接又は間接に提供された物品又は役務の費用

(4)輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権その他これらに類するもので政令で定めるものの使用に伴う対価で、輸入貨物の輸入取引の条件として、買手により直接又は間接に支払われるもの

(5)買手による輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

次回以降は、加算要素の各要素について、より詳しいご説明をします。

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